OBA architects

Koharada
Kindergarten地域と子どもを結ぶ園舎

新園舎は、こどもたちや保護者が行き交う園全体のエントランスになっている。保護者が気軽に立ち寄れて地域の交流の場にもなるように、エントランスホールの延長に多目的に使えるランチルームを設けた。ランチルームと中庭は建具を開放すれば、餅つきなどの内外を連続的に利用する催しが行えるようになっている。

園舎の北側に位置するランチルームは暗くならないように、2階南から取り込んだ自然光を勾配天井に反射させて1階ランチルームに導いている。ランチルームは北側でも明るく、自然採光に溢れた空間となっている。

屋内と同様に、屋根を傾斜させ、ランチルームの軒の高さを1階レベルに低く抑えることで、新園舎の北側にある中庭に対しても陽を入れ、北側の保育棟に対して空に視線が抜けるようにし、隣り合う保育環境がよりよくなるよう配慮して計画をした。

新園舎は2階の預かり保育と保育棟を繋ぐ、園全体の「へそ」(動線の要)となっている。この「へそ」にあたる部分に、壁一面のブロック、階段下を利用した図書コーナー、2階のネット遊具など、学びと遊びのきっかけとなる場を、日頃の動線の中で自然に触れられるようにしている。

2階の預かり保育室は、こどもたちが自由に遊べるように壁のない一体空間になっている。園のカラーであるえんじ色の腰壁には、チョークで自由に描いて遊ぶことができる。丸窓からは1階の様子を覗き見ることができ、各室は緩く繋がりあっている。

南側に大きく間口をとった開口からは光が取り込まれ、3°の勾配天井によって、床と天井の間で拡散し反射した光がランチルームへと導かれていく。こどもたちは「へそ」(動線の要)の上にあるネット遊具で遊びながら、通る職員や、迎えに来た保護者と交流し、こどもと保護者、教職員とが垣根を作らず繋がるきっかけとなっている。今後も保護者と連携した様々な催しが開催され、地域の交流拠点としてより一層活用されていくことだろう。

場所:福島県郡山市
用途:認定こども園
構造形式:2階 鉄骨造
建築面積:490.42㎡
延べ床面積:717.52㎡
撮影:adhoc
※ジャクエツ&アトリエ9建築研究所 協働

Location:Kohriyama, Fukushima ,Japan
Program: Certified Children's Garden
Structural Type:2F Steel Construction
Building Area: 490.42㎡
Floor Area: 717.52㎡
Photo:adhoc
※Collaboration with JAKUETS & Atelier 9 architects and asosiats

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